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4.282026
【簡単】新築・中古住宅の耐震等級の調べ方|等級ごとの性能とメリットを徹底解説

「地震が多い日本で、安心して暮らせる家を建てたい」「中古住宅を購入するけれど、建物の安全性は大丈夫だろうか…」そんな不安を抱えていませんか?住宅の安全性を客観的に示す「耐震等級」は、マイホーム選びにおいて非常に重要な指標です。しかし、「耐震等級って、どうやって調べればいいの?」「うちの家はどのくらいの耐震性があるんだろう?」と疑問に思っている方も多いはず。この記事では、新築・中古住宅それぞれの耐震等級の調べ方を、専門知識がない方でも理解できるように分かりやすく解説します。等級ごとの性能の違いや、耐震等級が高いことのメリット、取得にかかる費用や注意点まで、あなたの疑問をすべて解消し、安心して理想の住まいを手に入れるためのお手伝いをします。
耐震等級とは?地震に強い家づくりの基本
「耐震等級」とは、建物がどの程度の地震に耐えられるかを示す、住宅の性能を表す指標の一つです。国土交通大臣が定めた「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」に基づいて定められており、地震の多い日本において、安心して暮らせる家づくりのために非常に重要な基準となります。
建築基準法と耐震等級の関係
地震から命を守るための建物の最低限の基準は、建築基準法によって定められています。これは、新築の建物を建てる際に必ず満たさなければならない最低限の耐震性能です。
一方で、耐震等級は、この建築基準法で定められた基準をさらに上回る、より高い耐震性能を評価するものです。建築基準法が「最低限の安全」を保証するのに対し、耐震等級は「より高い安心」を提供するための任意で取得できる性能評価と言えます。そのため、耐震等級を取得している住宅は、建築基準法を満たすだけでなく、さらに地震に強い構造になっていると判断できます。
耐震等級の1~3とそれぞれの性能
耐震等級は、その耐震性能に応じて「等級1」「等級2」「等級3」の3段階に分けられています。数字が大きくなるほど、より高い耐震性を持つことを意味します。
| 等級 | 基準 | 耐震性能の目安 |
|---|---|---|
| 耐震等級1 | 建築基準法で定められた耐震性能と同等 | 数百年に一度発生する大地震(震度6強~7程度)で倒壊・崩壊せず、数十年に一度発生する中規模地震(震度5強程度)で損傷しない |
| 耐震等級2 | 耐震等級1の1.25倍の耐震性能 | 耐震等級1の1.25倍の地震力に耐えられる。災害時の避難所となる学校や病院と同程度の強さ |
| 耐震等級3 | 耐震等級1の1.5倍の耐震性能 | 耐震等級1の1.5倍の地震力に耐えられる。警察署や消防署など、防災拠点となる建物と同程度の強さ |
耐震等級1は、建築基準法が定める最低限の耐震性能を満たしていることを示します。これは、震度6強から7程度の「極めて稀に発生する大地震」でも建物が倒壊・崩壊しないレベルです。
耐震等級2は、耐震等級1の1.25倍の耐震性を持つことを意味します。これは、学校や病院など、災害時に避難所となる公共施設と同程度の耐震性能です。
そして耐震等級3は、耐震等級1の1.5倍の耐震性を持つ、最も高いレベルの耐震性能です。警察署や消防署といった防災拠点となる建物に求められるレベルであり、極めて高い安全性が確保されています。
どの等級を選ぶかは、住む地域の地震リスクや予算、求める安心感によって異なりますが、一般的には等級が高いほど、より安心して暮らせると言えるでしょう。
新築住宅の耐震等級の調べ方

新築住宅の場合、耐震等級の確認は比較的簡単です。ここでは、具体的な調べ方を2つの方法に分けてご紹介します。
建築確認済証や検査済証を確認する
新築住宅を建てる際には、地方自治体や指定確認検査機関から「建築確認済証」や「検査済証」が発行されます。これらの書類は、建物が建築基準法に適合していることを証明する重要なものです。
耐震等級を設計段階から取得している住宅の場合、これらの書類や、それに付随する設計図書の中に耐震等級に関する記載がある場合があります。特に、住宅性能評価書を取得している場合は、耐震等級が明確に記載されていますので、まずはこれらの書類を確認してみましょう。
ハウスメーカーや建築会社に問い合わせる
最も確実な方法は、建築を依頼したハウスメーカーや工務店に直接問い合わせることです。設計担当者や営業担当者は、その住宅の耐震性能について最も詳しい情報を持っています。
問い合わせる際には、「この住宅の耐震等級はいくつですか?」「耐震等級を取得している場合、その根拠となる書類(住宅性能評価書など)はありますか?」といった具体的な質問をすると良いでしょう。また、将来的に住宅を売却する際にも耐震等級の情報は重要になるため、書面での情報提供を依頼することをおすすめします。
中古住宅の耐震等級の調べ方

中古住宅の購入を検討している場合、その建物の耐震性がどの程度なのかは非常に気になるところでしょう。新築住宅のように設計段階で耐震等級を確認できるわけではないため、いくつかの方法を組み合わせて調べる必要があります。ここでは、中古住宅の耐震等級を調べる具体的な方法について解説します。
重要事項説明書を確認する
中古住宅の売買契約を結ぶ際、不動産会社から「重要事項説明書」が交付されます。この書類には、物件に関する重要な情報がまとめられており、耐震性能に関する記載が含まれていることがあります。特に、建築基準法に基づく耐震基準への適合状況や、耐震診断の実施有無、過去の耐震改修工事の履歴などが記載されている場合がありますので、必ず隅々まで確認しましょう。もし記載がない場合や、内容が不明瞭な場合は、不動産会社の担当者に直接質問することが重要です。
建物状況調査(インスペクション)を依頼する
中古住宅の耐震性能をより正確に把握したい場合は、「建物状況調査(ホームインスペクション)」の依頼が非常に有効です。これは、専門家である建築士が住宅の基礎、外壁、屋根、構造材などを目視や非破壊検査で調査し、劣化状況や不具合の有無、そして耐震性に関する所見を報告するサービスです。
インスペクションでは、耐震等級そのものを判定するわけではありませんが、建物の構造的な健全性や、耐震性能に影響を与える可能性のある劣化箇所などを特定できます。費用は住宅の規模や調査範囲によって異なりますが、一般的に数万円から十数万円程度が目安です。購入前にインスペクションを行うことで、安心して中古住宅を購入できるだけでなく、必要に応じた補修計画や費用を見積もる上でも役立ちます。
過去の図面や資料を探す
中古住宅の耐震性を調べる上で、過去の建築資料は重要な手がかりとなります。売主が保管している建築確認申請書、設計図面、施工図面、リフォームや増改築時の図面、耐震診断報告書などがないか確認してもらいましょう。特に、建築確認申請書には、建築当時の構造計算や耐震基準への適合状況が記されていることがあります。
これらの資料が見つかれば、建物の構造や使用されている建材、過去に行われた耐震改修の内容などを把握でき、より具体的な耐震性能の判断材料となります。もし資料が見つからない場合でも、諦めずに不動産会社や売主に確認を依頼することが大切です。
耐震等級の取得プロセスと費用

耐震等級は、住宅の安全性を客観的に評価する重要な指標です。ここでは、実際に耐震等級を取得する際の具体的なプロセスと、それに伴う費用について詳しく解説します。
申請から取得までの流れ
耐震等級を取得する主な流れは、新築の場合と既存住宅(中古住宅)の場合で少し異なりますが、基本的な考え方は共通しています。
1. 設計・構造計算(新築時が主) 新築住宅の場合、設計段階で耐震等級の目標を設定し、その等級を満たすように建物の構造を設計します。専門の建築士が構造計算を行い、壁の配置や部材の強度などが基準を満たしているかを確認します。既存住宅の場合は、現在の建物の状態を調査し、必要に応じて補強計画を立てます。
2. 性能評価機関への申請 設計や補強計画が固まったら、国土交通大臣から指定を受けた「登録住宅性能評価機関」に申請を行います。この際、設計図書や構造計算書など、詳細な書類を提出する必要があります。
3. 書類審査と現場検査 提出された書類は、評価機関によって厳密に審査されます。新築の場合は、工事の途中で現場検査が行われ、設計図通りに施工されているか、構造材や接合部が適切かなどが確認されます。既存住宅の場合は、現地調査を通じて現状の耐震性能が評価されます。
4. 性能評価書の交付 審査と検査の結果、基準を満たしていると判断されれば、耐震等級が明記された「住宅性能評価書」が交付されます。この評価書は、住宅の耐震性能を公的に証明する重要な書類となります。
耐震等級取得にかかる費用
耐震等級の取得にかかる費用は、住宅の種類(新築か既存か)、建物の規模、依頼する専門家や評価機関によって変動します。
一般的に発生する費用は以下の通りです。
- 設計費用・構造計算費用: 新築の場合、耐震等級の基準を満たすための設計や構造計算に費用がかかります。これは設計事務所やハウスメーカーの設計料に含まれることが多く、別途請求されることもあります。一般的な相場は数十万円程度ですが、建物の複雑さによって大きく変わります。
- 住宅性能評価申請費用: 登録住宅性能評価機関に支払う申請手数料です。新築の場合は設計段階の評価(設計住宅性能評価)と建設段階の評価(建設住宅性能評価)の2段階で費用が発生し、それぞれ数万円〜十数万円程度が目安です。既存住宅の場合は、評価内容によって異なりますが、数万円から20万円程度を見込むと良いでしょう。
- 建物状況調査(インスペクション)費用: 中古住宅で耐震等級を調べる場合、建物の状態を詳しく診断するインスペクションを依頼することが一般的です。費用は5万円〜10万円程度が相場です。この調査結果をもとに耐震診断や補強計画を進めることになります。
※これらの費用は、耐震性の高い安全な住まいを実現するための投資と考えることができます。具体的な費用については、事前に依頼するハウスメーカーや建築士、評価機関に確認することをおすすめします。
耐震等級が高いことのメリット

耐震等級が高い住宅は、地震への備えが手厚いだけでなく、さまざまな経済的・実用的なメリットを享受できます。ここでは、具体的にどのような恩恵があるのかを見ていきましょう。
住宅ローン控除や金利優遇
耐震等級の高い住宅は、住宅ローンを利用する際に有利な条件が適用されることがあります。特に、長期優良住宅や低炭素住宅など、一定の基準を満たす住宅は住宅ローン控除の対象となり、控除額が大きくなる場合があります。これは、所得税や住民税から一定額が控除される制度で、家計の負担を軽減する大きなメリットです。
また、一部の金融機関では、耐震等級の高い住宅に対して金利優遇を行う独自のローン商品を提供していることがあります。これは、建物の安全性が高いと評価されるため、金融機関にとってもリスクが低いと判断されるからです。家を建てる際の初期費用だけでなく、将来にわたる返済計画にも良い影響を与えるでしょう。
火災保険料の割引
地震保険は、火災保険とセットで加入する保険ですが、耐震等級が高い住宅は地震保険料の割引制度を利用できます。この割引は、建物の耐震性能に応じて適用され、等級が高いほど割引率も大きくなります。
具体的な割引率は以下の通りです。
- 耐震等級1:10%割引
- 耐震等級2:30%割引
- 耐震等級3:50%割引
地震保険料は決して安くないため、この割引は長期的に見ると大きな節約につながります。万が一の地震に備えつつ、保険料の負担を軽減できるのは大きなメリットと言えるでしょう。
資産価値の向上
住宅の資産価値は、築年数の経過とともに低下するのが一般的ですが、耐震等級が高い住宅は、その価値を維持しやすい傾向にあります。特に中古住宅として売却する際、耐震性の高さは買い手にとって大きな魅力となるため、より高い価格で売却できる可能性が高まります。
地震大国である日本では、住宅の耐震性に対する関心は非常に高く、安全性の高い住宅は常に需要があります。耐震等級は客観的な指標としてその安全性を証明するため、将来的に住み替えや売却を検討する際にも有利に働くでしょう。
耐震等級に関する注意点とデメリット

耐震等級が高い住宅は大きな安心感をもたらしますが、メリットばかりではありません。ここでは、耐震等級を検討する際に知っておきたい注意点やデメリットについて解説します。
費用対効果の検討
耐震等級を上げるためには、追加の費用がかかることがほとんどです。例えば、耐震等級3を目指す場合、一般的な建築基準法の住宅と比較して、構造材の強化や耐力壁の追加などで数十万円から数百万円程度のコスト増となる可能性があります。この追加費用に対して、住宅ローン減税の優遇や火災保険料の割引、将来的な資産価値の向上といったメリットが、ご自身の状況や優先順位に見合っているかを十分に検討することが重要です。長期的な視点で、費用対効果を冷静に判断しましょう。
構造上の制約
高い耐震等級を実現するためには、建物の構造に一定の制約が生じることがあります。例えば、耐震性を高めるために必要な壁の量や配置、開口部の大きさなどが制限される場合があります。これにより、「吹き抜けを大きくしたい」「開放的な間取りにしたい」といったデザインや間取りの自由度が低くなる可能性も考えられます。理想とする住まいのデザインと耐震性のバランスを、事前に建築士やハウスメーカーとよく相談し、納得のいく形で計画を進めることが大切です。
専門家への相談が安心

耐震等級について疑問や不安を感じたら、一人で抱え込まずに専門家へ相談することが最も確実で安心な方法です。住宅の安全性に関わる重要なことだからこそ、プロの知識と経験を借りて、納得のいく家づくりを進めましょう。
建築士や設計事務所への相談
建築士や設計事務所は、建物の構造や設計に関する専門知識を持つプロフェッショナルです。特に、中古住宅の耐震性を詳しく知りたい場合や、リフォームで耐震性を向上させたいと考えている場合は、建築士に相談するのがおすすめです。
建築士は、図面や現地調査に基づいて建物の耐震性を評価し、具体的な補強プランや費用についてアドバイスしてくれます。相談する際は、建物の情報(築年数、構造、これまでのリフォーム履歴など)をできるだけ詳しく伝え、不安な点や疑問を遠慮なく質問しましょう。第三者の視点から客観的な意見を聞けるため、安心して判断を下すことができます。
ハウスメーカーや工務店との連携
新築住宅の購入や大規模なリフォームを検討している場合は、初期の段階からハウスメーカーや工務店と耐震等級について連携を取ることが非常に重要です。多くのハウスメーカーや工務店は、高い耐震性能を持つ住宅を提供しており、自社の標準仕様やオプションでどの程度の耐震等級が取得できるかを詳しく説明してくれます。
契約前に、希望する耐震等級を伝え、それが実現可能か、費用はどのくらいかかるのか、どのような構造計算が行われるのかなどを具体的に確認しましょう。担当者との密なコミュニケーションを通じて、あなたの理想とする「地震に強い家」を実現するための最適なプランを見つけることができます。
まとめ:耐震等級を知って、より安全な住まいを

この記事では、新築・中古住宅の耐震等級の調べ方から、等級ごとの性能、取得のメリット・デメリット、そして費用までを詳しく解説しました。地震が多い日本において、安心して暮らせる住まいを選ぶためには、耐震等級が非常に重要な指標となります。
ご自身の住宅がどの程度の耐震性を持っているのかを知ることは、万が一の災害に備える第一歩です。新築であれば建築会社に、中古であれば重要事項説明書や建物状況調査を通じて確認できます。もし不明な点があれば、専門家である建築士やハウスメーカーに相談することで、より正確な情報を得られるでしょう。
耐震等級の高い家は、家族の安全を守るだけでなく、住宅ローンや保険料の優遇、将来的な資産価値の向上にも繋がります。この記事が、あなたの理想の住まい探しや安全な家づくりの一助となれば幸いです。耐震等級を正しく理解し、安心で快適な暮らしを実現してください。






